1日5分の習慣が心と体、生き方を変える。
自宅坐禅レッスン 2
家で坐禅を行うときも、正しい姿勢の調え方と呼吸法は、ぜひ身につけておきたいもの。
その方法とポイントをご紹介します。

自宅坐禅の準備
坐禅しやすい服装に着替えます。体につけているものは、なるべくはずしましょう。

その1   体を締めつけない服装になる

坐禅中の血行を妨げないように、姿勢をとりやすく体を締めつけない服装に着替えます。
指輪やベルト、腕時計などをはずし、靴下やはだし足袋も脱いで裸足になります。

その2   坐禅を組む場所を決める

坐禅に集中できるように、人の出入りや周囲の物音がない場所で行いたいもの。
気持ちを集中できるように適度な室温にしたり、昼間ならカーテンで光を遮ったりします。

その3   クッションか座布団を用意する

坐蒲(坐禅用の丸いクッション)を用いる宗派もありますが、家庭では座布団やクッションなどで大丈夫です。
お尻が7〜8p持ち上がる程度の厚みがあるものなら、坐ったときに腰がまっすぐに伸びて姿勢が安定しやすいでしょう。




クッションの使い方 座布団の使い方
前半分に
お尻をのせて坐ります。
まず1枚を床に直接敷きます。
その上にもう1枚を折り曲げ、折り目が手前にくるようにして当てて坐ります。

簡単5ステップで正しい形をマスター

坐り方の手順
Step1    着座の前に合掌と礼

左右の手のひらをぴったりと合わせ、指先を上に向けます。
次に、合掌をして坐る場所に向かって礼をします。
頭だけ傾けず、ひざを伸ばして腰から曲げましょう。
Step2    坐って足を組む

クッションや座布団に座り、足を組みます。
組み方は結跏趺坐(けっかふざ)や半跏趺坐(はんかふざ)が基本ですが
足が組めない人は正座やイスに坐ってでもかまいません。

結跏趺坐 (けっかふざ) 半跏趺坐 (はんかふざ)

坐禅の正式な坐り方です。
あぐらをかいて、右足のかかとを足の裏が見えるように左足のももの付け根にのせます。
左足も同様にのせ、両ひざを床につけて安定させます。
上が難しい場合には、この坐り方を。
軽くあぐらをかいたら、どちらかの足を足裏が見えるようにもう片方の足のももの付け根にのせ、両ひざを床につけます。
正座

うまくあぐらをかけない人は正坐で行います。
クッションか二つ折りにした座布団をお尻の下に当てて、両足ではさみ込むようにして腰をおろします。

Step3   坐相(ざそう)を決める

お尻が安定していないと、坐禅中に姿勢がぐらついてしまいがちです。
お尻は動かさずに、腰から上だけを振り子のように左右に揺らし、だんだん揺れを小さくして真ん中で止め、上半身が安定する位置を探しましょう。
これを左右揺振(ようしん)といいます。

Step4   手を組み、視線を定める

手は法界定印(ほっかいじょういん)を結ぶのが基本。
左足の上に右の手のひらを上向きにして置き、左の手のひらを上にして、指の第二関節どうしを合わせるように、右手の上に重ねます。
卵をそっと包み込むイメージで、親指どうしを触れ合わせます。
手を組んだら視線は1m前方に落とし、口は一文字に閉ざします。

Step5   呼吸を調える

坐相が整ったら、口を少し開けて、息をゆっくりと長く吐き切ります。
その勢いで今度は鼻から吸って、また深く吐きます。
これを欠気一息(かんきいっそく)と言います。2,3回繰り返したら、鼻で自然に呼吸をします。
丹田(たんでん:へその下10pの部分)を体の中心と意識し腹式呼吸をすることが大切です。


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